試合終了後、ファンが帰宅し、フェンウェイ・パークが次の試合に向けてグラウンド整備や清掃などの作業を終えてもなお、CRMチームの1日は終わりません。我々はフィールドでプレーするわけではないが、舞台裏で流れるデータと共に戦いを続けているのです。
このように語るのは、ボストン・レッドソックスのCRMシニアマネージャーを務めているBen Nickersonさんです。彼が率いるチームは、レッドソックスおよびフェンウェイ・スポーツ・マネジメント全体に対し、実用的なデータを提供する役割を担っています。中でも重視している指標が、データの品質とタイムリーさです。
Webフォーム、ソーシャルメディア、公式サイトなど、チケット販売に特化した多様なデータパイプラインを運用し、日々大量のデータを収集・活用しています。試合当日の観客動員を支えるためには、営業部門やサービス部門の担当者に対し、信頼性が高く正確なデータを迅速に提供することが不可欠です。
レッドソックスファンと接する現場では、見込み客の関心や熱意が冷めないうちに、信頼できる関連情報を提供できるかどうかが成果を左右します。そのため、データをいかに正確かつタイムリーに届けられるかが、ビジネス上の重要な成功要因となっているのです。
自社管理パイプラインの限界
長年にわたり、CRMチームは営業部門に対して、適切な情報をタイムリーに提供することに苦戦していました。システムは分断されており、複数のプラットフォームにまたがるデータパイプラインの全体像を十分に把握できていなかったのです。場合によっては、パイプライン管理を外部パートナーに委託しており、データが完全に自分たちの管理下にない状況もありました。
さらに、社内で管理していたパイプラインにも多くの技術的負債が存在していました。営業部門が新しいWebフォームを立ち上げたいと考えても、パイプラインを自分たちだけで簡単かつ直感的に構築することはできません。他者に依存せざるを得ず、結果として対応までに数週間、場合によっては数か月を要していました。
こうしたコントロール不足は、エンタープライズデータウェアハウスからSalesforceへのデータ連携にも大きな遅延を招いていました。見込み客が営業担当者に届くまでに最大で約2時間かかることもあり、その頃には見込み客の関心が薄れてしまうケースも少なくありませんでした。リアルタイムで有用な情報を届けられないことが、数多くの収益機会の損失につながっていたのです。
新たなETLソリューションがもたらした転機
CRMチームは、すべてのデータパイプライン管理を社内に取り戻すことで、状況を打開したいと考えていました。アプリケーションを簡単に更新できる仕組みさえあれば、遅延なく、自分たちのニーズに合わせてデータを活用できるはずだったのです。その転機となったのが、Integrate.ioとの出会いでした。
ETLプラットフォームとしてIntegrate.ioを選定したことは、テックスタックに関する意思決定の中でも、特にスムーズなものでした。ETLツールとしては珍しく、あらかじめ用意された統合機能が非常に豊富で、特にSalesforceとの連携が重要だった同チームにとって大きな魅力でした。また、使いやすさも、新しいパイプラインを構築するまでの時間短縮に大きく貢献すると判断されました。
「Integrate.io への移行は、営業プロセスを一変させました。システムを自分たちでコントロールできるようになり、必要な場所へデータを迅速に届けられるようになったのです」
Ben Nickerson
CRMシニアマネージャー
Integrate.ioを選んだもう一つの理由は、優れたカスタマーサポートで、初期のやり取りの段階から、Integrate.ioチームが自分たちと同じくらい成功にコミットしてくれていると感じられました。
オンボーディング期間中、担当のサクセスマネージャーがこうした印象を裏付けました。エンタープライズ向けETLでありながら、学習コストは想定よりも低く、ユースケースを共有することで、迅速に立ち上げるための的確なガイダンスを受けることができたのです。
Integrate.ioの導入により、パイプライン、送信データ、Salesforce側でのデータ利用状況に対する可視性とコントロールが大幅に向上しました。データプロセスを内製化したことで、既存パイプラインの統合や、新規パイプラインの迅速な構築が、外部パートナーに頼ることなく可能になりました。
期待を大きく上回る成果
Integrate.ioへの移行は、営業プロセスを根本から変革しました。データを迅速に必要な場所へ届けられる体制が整い、Webフォーム経由のリード用データパイプラインは、15分以内に Salesforceへ反映されるライブデータストリームへと刷新されました。これは遅延を88%削減し、従来と比べて最大8倍の高速化を実現しています。
この変化が営業部門にもたらした意味は非常に大きなものでした。ユーザーがフォームを送信してから15分以内に、営業担当者がメールや電話、SMSで連絡を取れるようになったのです。その時点では、見込み客の記憶や関心もまだ新しく、2時間後に連絡する場合と比べて、行動につながる可能性が格段に高まります。実際、Integrate.io導入後の最初の8か月間で、インバウンドのチケット問い合わせにおけるコンバージョン率は15%向上しました。
「Integrate.io を使い始めて最初の8か月で、インバウンドのチケット問い合わせのコンバージョン率が15%向上しました」
Ben Nickerson
CRMシニアマネージャー
コンバージョン向上と同様に重要なのが、パイプラインを自分たちで構築できるようになったことで生まれた時間的な余裕です。立ち上げまでの期間は、数週間や数か月から、わずか数日へと短縮されました。時間は取り戻せない貴重な資源であり、この削減効果は非常に大きな価値を持っています。
データの正確性向上とリードタイム短縮の結果、組織全体でデータに対する信頼も高まりました。営業部門から、経営戦略、分析部門に至るまで、誰もが改善の効果を実感しています。あらゆる観点から見て、Integrate.ioの導入は大きな成功であり、その成果に非常に満足しています。
Integrate.ioですべての課題をカバー
Integrate.ioチームの対応力とサポート体制は、いくら評価しても足りないほどです。新機能がリリースされるたびに迅速に共有してくれ、機能追加や質問が必要な場面でも、常に頼れる存在でした。プラットフォーム内にはライブチャットも用意されており、作業を中断することなく即座に回答を得られます。
「少人数のチームで、これまで以上の成果を求められる中、Integrate.ioの使いやすさと、重要なビジネス課題を解決できる点を考えれば、選択肢は明確でした」
Ben Nickerson
CRMシニアマネージャー
限られたリソースの中で成果を最大化する必要がある状況において、Integrate.ioはその実現を可能にしました。長年構想していたETLプロセスの内製化も、Integrate.ioとのパートナーシップによって現実のものとなりました。
データパイプラインを自ら管理することで、ボストン・レッドソックスのCRMチームは、より迅速な対応と、ファンとのより強固な関係構築を実現しています。それは、チームにとってもファンにとっても、より良い「ゲーム展開」につながっています。
まとめ
課題
- 断片化された(一部サードパーティ製の)パイプラインにより、チームは管理と可視性を欠いていた。
- 技術的負債により、新規Webフォームパイプラインの構築が遅く煩雑だった。
- リードがSalesforceに到達するまでに約2時間かかり、営業担当者が最適なタイミングを逃していた。
- 営業部門とサービス部門は、タイムリーかつ高品質なデータに頼ることができなかった。
ソリューション
- Integrate.ioを活用し、パイプライン管理を社内化。
- レガシーシステムからのデータフローを統合し、Salesforceへ連携するライブWebフォームを実装。
- パイプラインとSalesforceデータ消費のエンドツーエンド可視化を実現。
結果
- 8か月間でインバウンドチケット問い合わせのコンバージョン率が15%向上。
- パイプライン立ち上げが数週間~数か月から数日に短縮され、自律性が向上。
- データ精度が向上し、営業および分析部門全体での信頼性が向上。
- Salesforceへのリード配信が約15分に短縮、遅延が約88%削減され最大8倍高速化。
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