主なポイント:
- データ統合の最大の利点は、複数の未接続のソースからすべてのデータを1つの完全なデータベースに結合することである
- データ統合には様々な方法があるが、最も一般的な方法の一つがETL(抽出、変換、格納)である
- 企業はビジネスの意思決定にデータが必要であり、強力なデータウェアハウスは、データ分析に対応可能である
- 優れたデータウェアハウスは、複数のデータソースからデータを取得し、膨大な量のデータの分析ができる
- 過去と現在の両方のデータにウェアハウス内でアクセスすると、eコマースビジネスの運用とプロセスの改善、トレンドアイテムの発見、将来のビジネス収益の予測が可能になる
どのようなビジネスにおいても、例えば「BI(ビジネスインテリジェンス)の主要なソースである」というように、データウェアハウスの統合には複数の利点があります。企業がデータウェアハウスを選択する最も一般的な理由には、次のようなものがあります:
- 速やかなアクセス
- 高いデータ品質
- 信頼性の高いデータ
- 全くない或いはほとんどない冗長性
- より良い意思決定
- より少ない時間投資
目次
- データウェアハウスとは
- データウェアハウスが活用される理由
- データウェアハウスの種類
- データウェアハウス統合の定義
- データ統合のためのツールとヒント
- データウェアハウス統合のメリット
- Integrate.ioによるデータウェアハウスの統合
データウェアハウスとは
データウェアハウスは、膨大な量のデータを保存する管理システムです。このデータというのは、構造化されたのも半構造化のもありますが、ウェアハウスではすべてのデータの分析ができます。データウェアハウスはビジネスのハブであり、適切な権限を持つユーザーであれば誰でもアクセスすることができますが、通常、データウェアハウスにアクセスできるのは、BI戦略を適用してビジネスの意思決定を行う人達です。
現在eコマースビジネスで使用されているすべてのアプリ、ソフトウェア、その他のプログラムからは、毎日多数のデータが生成されています。このデータは、データウェアハウスに送られ、変換され、格納されます。一度格納されると、ビジネスレポートの作成や、CRM(顧客関係管理)やERP(企業資源計画)ツールなどの他のビジネスプログラムのダッシュボードの入力のために使用できます。
データウェアハウスが活用される理由
データウェアハウスを利用する理由は数多く存在しますが、その中でも特に以下の4つが挙げられます:
複数のソースからのデータを分析:例えば、自身のeコマースサイトでの最も忠実な顧客の行動を追跡する必要があるとします。この場合、決済機関からの情報、会計プログラムからの財務データ、および他のインタラクションで生成された他のデータを組み合わせるということになると思われますが、すべてのデータが一元的に管理されていれば、このような操作の手間は大幅に軽減されます。
異なる種類のデータの分離:実際のアプリやアプリ内でリアルタイムに作業しているチームメンバーを邪魔することなく、特定のアプリのログから大量のデータを確認したいアナリストがチーム内にいるかもしれません。トランザクションデータと分析データを別々にできるのは、データウェアハウスの大きな利点です。
データのソースでクエリの実行はできない:例えばBIソリューションは、大抵NoSQLデータベースと相性が悪いです。BIデータを使用する場合、チームはデータを抽出、変換し、データウェアハウスに格納しなければならず、BIツールはその後このデータにアクセスすることができます。
クエリの高速化:トランザクションデータは多数の行に存在する可能性があるため、標準のクエリは面倒ですが、不可能ではないにしても遅くなります。データウェアハウスを使用すると、データを集約してクエリを高速化できるため、より効果的であり、また、トランザクションデータを格納するデータベースの負担を軽減し、最適なパフォーマンスレベルで作業を継続することができます。
データウェアハウスの種類
かつてはデータウェアハウスはオンサイトに置かれていましたが、現在は急速にクラウドに移行しています。ここでは、データウェアハウスのオプションについて見ていきましょう:
オンサイト
データウェアハウスを自社で構築するとなると、ハードウェアやソフトウェアの購入、ライセンス取得、導入、保守など、あらゆる作業が必要になります。それでもこの方法を採用する企業があるのは、次のような明確なメリットがあるからです:
システムをトータルにコントロール:誰がどのようにシステムを使うかを自分で決められる
カスタム化:自身のビジネス固有の要件に応じて、ウェアハウスをカスタマイズでき、何らかの変更があれば、必要に応じてウェアハウスのパフォーマンスを最適化し、調整することができる。
オンサイトウェアハウスで最も一般的なものの1つが、データウェアハウスアプライアンスです。これは自己完結型のデバイスで、企業がウェアハウスのインフラを拡張できるようにするもので、ビジネスの成長に合わせてBI分析も拡張できます。ただ、オンサイトのシステムは、クラウドベースのウェアハウスに取って代わられつつあります。
クラウド型ウェアハウス
クラウドベースのウェアハウスは、クラウド上の他のアプリケーションと同様に、特別なソフトウェアやハードウェアの購入は必要なく、ウェアハウスにアクセスするためのサブスクリプション、ウェアハウスに必要なストレージ、および任意の時点で必要なコンピューティングパワーの量を支払うだけでよいのです。データベースの拡張が必要ですか?それはクラウドベースのリソース追加くらい簡単です。また、メンテナンスはすべてクラウドサービスプロバイダーが行うため、サポートに必要な従業員もいりません。
データウェアハウスをクラウドに置くというのは、以下のようなことになります:
自在に拡張可能:必要なときにいつでも必要な容量を増減できます
コスト削減が可能:購入、設定、維持する物理的なものがないため、初期設定コストが低く、時には実際に物理的なデータウェアハウスを所有するよりも低くなることもあります。クラウドストレージの場合、必要なときに必要な分だけ支払えばよく、需要がピークに達したとしても、コストは変わりません。
追加アプリを無償で提供:クラウド上の優れたデータウェアハウスには、安全なアクセス管理やID検証ツールなど、自身が必要とする可能性の高いサービスといった他のクラウドサービスが、クラウドウェアハウスのサブスクリプションに纏められていることがあります。
安心感:クラウドサービスに対する最大の反対意見は、セキュリティの危険性ですが、クラウドデータウェアハウスで使用されているプロトコルは、実際にセキュリティを強化しており、おそらく自身のビジネスが独自に管理できるものよりもはるかに優れています。
(ほぼ)常時接続が可能:クラウドサービスプロバイダーは保証サービスに多大な投資をしており、実際、ほとんどのデータウェアハウスプロバイダーは99.9%のアップタイムを保証しています。また、クラウドベースの環境であるため、ローカルシステムに障害が発生しても、データは保護され、利用することができます。
市場投入までのスピードの向上:上記をすべて考慮すると、クラウドデータウェアハウスはリスクの低減であるということです。チームはデータを分析し、より早くインサイトを得ることができます。速やかなターンアラウンドは、新製品やサービスのリードタイムを短縮します。
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これまで、データ統合とデータウェアハウスについて説明してきましたが、そもそもデータウェアハウスの統合とは何でしょうか。
データウェアハウス統合の定義
あなたが使っているあらゆるアプリ、ツール、ソリューションからは、データが作られます。CRM(顧客関係管理)には顧客情報が格納され、会計ソフトには在庫や取引のデータが保存されていますが、これらは、あなたが日常的に使用しているツールのほんの一部に過ぎません。データウェアハウスの統合は、それぞれのソースからデータを取り出し、単一のソース、つまりデータウェアハウスに統合するものであり、適切な権限があれば、ビジネス上のどのチームもウェアハウスにアクセスすることができます。そしてこのデータは、ツールからツールに切り替えることなく、構造化および分析することができます。
どういう仕組み?
通常の業務では、カスタマーサービス担当者がCRMやERP(企業資源計画)にデータを入力していますが、データ統合以前は、このツールはお互いに「話す」ことができませんでした。つまり、ある従業員があるアプリケーションで顧客の新しい連絡先情報を入力しても、別の部署で別のツールを使っている従業員は古い情報を持ったままかもしれないということです。その点データウェアハウスは、システムのどこかに入力された新しい項目が自動的にアプリケーション間で更新され、すべての従業員が常に最新の情報にアクセスできるようになります。
データ統合のためのツールとヒント
データ統合管理の決まった方法は1つだけではなく、むしろ複数のヒントとソリューションがあり、例えば以下のようなものがあります:
- ETL:抽出、変換、格納
- ELT:抽出、格納、変換
- 手動:推奨される方法ではありませんが、手動によるデータ統合では、複数のソースから手動で情報を集め、それをクリーニングしてデータベースに入力します。エラーが発生しやすいため、この方法は通常、組織が小規模でデータ量が非常に少ない場合にのみ推奨されます。
- データフェデレーション:この方法では、ビジネスのすべてのデータに1つの中央ソースからアクセスしますが、データは実際にはどこにも抽出されず、移動もしません。データビューは統一され、簡単にアクセスして分析することができますが、すべてのデータが存在する外部の単一のソースはなく、単に一箇所からアクセスするだけです。
データ統合の方法にかかわらず、データ統合後は、BIツールをアクセスポイントとして使用することができます。例えば、管理者はクエリを作成し、データをレビューして、データのユニークなパターンや傾向を明らかにすることができます。そして、他の主要なステークホルダーや従業員向けに、このデータを可視化するチャートやレポートを作成することができるのです。
データウェアハウス統合のメリット
データウェアハウスの統合は、次のようなデータ管理上の利点があります:
BIの強化
複数のソースから抽出することで、ビジネスに関連するデータなどのより多くのデータを収集できます。また、新しいデータは常に過去のデータとの不一致を確認するため、エラーを減らすことができます。
ウェアハウスをフォーマットし、データウェアハウジングプロセスを特定すると、データの一貫性が保たれ、分析の準備が整います。データ品質で、あなたや他の意思決定者が、リアルタイムのビジネス情報を使ってより良い意思決定を下せるようになります。
最も重要なビジネス上の意思決定をするのに、もう時代遅れの情報やエラーだらけの情報に振り回されなくなったのです。BIは向上し、在庫管理、ターゲットマーケティング、セグメンテーション、販売などに活用することができるのです。
高品質データと一貫性
現在のデータが適切であるだけでなく、過去のデータもクリーンです。この一貫性により、マネージャーやアナリストの作業効率が向上し、販売方法からビジネスプロセスに至るまで、より正確なインサイトがもたらされます。
きれいな履歴データがあれば、eコマースサイトがうまくいった季節や期間、ビジネスニーズを見直すことができます。これにより、ビジネスへのダメージが大きくなる前にミスに気づくことができ、将来の予測もしやすくなります。
時間が経つにつれて、今日のデータが過去のデータとなり、最終的にはビジネスエコシステム全体のストレスを軽減する貴重な情報が蓄積されることになります。また、もはやオンサイトのサーバーやSSIS(SQL Server Integration Services)パッケージに頼る必要はなく、すべてのデータはウェアハウス経由でアクセスできるのです。
素晴らしいROI(投資収益率)
ビッグデータのためのデータウェアハウスの価格は高額になる可能性がありますが、時間をかけて得られる結果は、最初の資金支出を補って余りあるものです。データをウェアハウスに移行した当初は、そのコストに疑問を感じるかもしれませんが、データセットから得られるインサイトがビジネスの成長にいかに役立つかがそのうち分かるようになります。
時間短縮
意思決定のためのデータパイプラインの効率化も、データウェアハウス統合の数ある利点の一つです。重要な情報に一箇所で素早くアクセスすることで、ビジネスの成否を左右する意思決定を速やかに行うことができます。また、ITチームがいないとタイムリーなデータを引き出せないというわけではないので、重要な意思決定のための待ち時間が短縮されます。
チャネルを超えたソースからのBI
オムニチャネルビジネスの運営と戦略は、あなたが思っている以上に多くのソースからデータを受信している可能性が高いということになります。あなたのビジネスの表面的なシステムのうち、eコマースストアのエコシステムを構成する多くのサブシステムがありますが、それぞれは物理的に異なり、まったく異なるプラットフォーム上に構築されている可能性があります。そうすると、すべてのソースからのデータを1つのソースデータベースに統合することが必要であり、それによって重複やエラーのリスクを軽減することができます。
全体的なパフォーマンスの向上
このようにタイムリーなデータの取得と分析のスピードの向上に伴い、大容量のデータ保存と速やかなクエリがデータウェアハウス統合のメリットとして挙げられます。オペレーティングシステムは、データを作成または変更することしかできませんが、データ収集と分析のための特別なデザインというのは、データウェアハウスの利点の1つになります。
データウェアハウスは、ビジネスデータからカスタマイズされたレポートを簡単に作成できるよう、モデルを簡素化することができます。また、SQLの機能を組み込めば、データベースのパフォーマンスも最適化されます。
データウェアハウスの統合により、より少ないコストでより多くのことを行うことができるのです。
Integrate.ioによるデータウェアハウスの統合
Integrate.io は、多くのEコマースツールとソリューションの統合機能を備え、Eコマースビジネスの目標達成を支援します。Integrate.ioで得られるもの:
- 最新のETLプラットフォーム
- 超高速の変更データキャプチャ(CDC)プラットフォーム
- リバース ETL 機能
- 総合的な深いEコマース機能
デモやご相談の際は、こちらのリンクへご登録頂けますと幸いです。後ほど弊社担当者よりメールさせて頂きます。