レガシーシステム(旧式のシステム)をどうするかという話は、しばしばリーダーの悩みの種になります。というのも、システムの廃棄というのは、代わりを探すのが難しい可能性があるような機能が失われるということです。かといって、システムの維持は、付加価値の高い業務というより、むしろメンテナンスに多くの時間を費やすということであり、システムの入れ替えには、経済的にも物流的にも悪夢になり得るのです。このような話し合いの結果、多くの場合、単にレガシーを維持し、可能な限り最善を尽くすということになります。本記事では、企業がレガシー・モダナイゼーションによって、どのようにこういったシステムを維持し、競争上の優位性として活用する機会が得られるかについてお話します。

レガシー・モダナイゼーションがもたらすビジネス上のメリット

ガートナー社のVPアナリストであるステファン・ヴァン・デル・ザイデン氏は「多くの企業にとって、レガシーシステムは、それに依存するビジネスイニシアチブとビジネスプロセスの足かせになっていると考えられる。」と述べています。彼は「アプリケーションリーダーは、転換点に達した時に、障害を取り除くためにアプリケーションのモダナイゼーションに目を向ける必要がある。」とも言っており、企業は、現システムがもたらす難題に四苦八苦するよりも、システムを更新することで大きな利益を得ることができるのです。

コスト削減

旧式のシステムやデータベースは、メンテナンスにコストがかかります。多くの場合、これらのシステムは古い言語で書かれており、維持するには専門的なスキルが必要ですが、そのシステムのサポート法を知っているスタッフの維持はコストが掛かります。さらに、レガシー・アプリケーションの古い機能は、ユーザーが必要とするシステム操作としばしば衝突し、予期せぬエラーを引き起こすことがあり、その結果、ヘルプデスクには大量のサポートチケットが殺到し、コードが複雑で古いため、問題の診断に何日もかかってしまうのです。


アジリティ

レガシーシステムは、アジリティに適していません。このシステムは通常、大規模で複雑なコードベースを持つ一枚岩であり、変更を加えるには多大な労力が必要です。それだけでなく、コードが非常に複雑で密結合しているため、デベロッパーはシステムの他の領域に悪影響を与えないように注意しなければいけません。こういったアプリケーションをモダナイゼーションすることで、より管理や維持がしやすくなり、その結果、企業はアジリティが維持され、スピード感のある革新を実現することができるのです。

チーム活用の向上

レガシーシステムのモダナイゼーションにより、チームの時間とスキルをより有効活用できるようになります。Flexera社のレポートによると、レガシーシステムのモダナイゼーションによって、デベロッパーの生産性が40%向上することが指摘されています。この生産性は、イノベーション、アジリティ、そして何よりも、企業が生き残るためのスピード感を可能にする鍵となります。Integrate.io無料サインアップして、API開発のためのオールインワンプラットフォームを使ってどのように時間と費用を節約できるかをぜひご覧ください。

セキュリティの改善

セキュリティは、企業が旧式のシステムのアップグレードを検討すべき主な理由の1つです。旧式のテクノロジーの場合、サポートがないことから、データ漏洩やマルウェア攻撃に対して脆弱なものとなっていますが、レガシーシステムを更新することで、企業はより新しい技術を使ってシステムの保護ができるようになります。

ITエコシステムとの関連性の維持

アプリケーションのモダナイゼーションにより、企業は常に最新技術の最先端をキャッチアップすることができます。企業は常に新しい技術を取り入れることで、変化への適応力を維持することができるのです。これは、より多くの企業がDX(デジタル変革)とデジタル優先のビジネス戦略を採用する中で、特に重要なことです。

競争力としてのレガシー・モダナイゼーション

Flexeraによると、約44%のCIO(最高情報責任者)が、複雑な旧式のテクノロジーが企業のDX(デジタル変革)に大きな壁となっていると考えていますが、古いシステムが必ずしもITの重荷になることはなく、こういったアプリケーションを活用する方法はいくらでもあり、特に競争上の優位性を獲得することに関して言えば、それは可能です。

カスタマーエクスペリエンスの向上

エクスペリエンス主導の経済において、顧客は個別化されたユーザーエクスペリエンスを求め、それを評価しています。しかし、レガシーシステムは、最新のインターフェースや個別化に適しているとは言えず、また、ナビゲートが難しく、ユーザーが必要なものを見つけにくい場合もあります。このようなお粗末なユーザーエクスペリエンスでは、顧客は不満を感じ、他の場所へ逃げてしまいます。

新たな収益源の構築

旧式のシステムからお金を稼ぐという考えは突飛に思えるかもしれませんが、それは可能であり、貴重な収益源となり得ます。システムをモダナイゼーションすることで、顧客体験向上のための新しいプロセスの機会が明らかになり、他のシステムとの統合の機会も見えてくるのです。

レガシー・モダナイゼーションにAPIを活用する方法

APIで企業がビジネスを将来にわたって発展させることができます。APIとは、進化する顧客の需要に対応するための長期的な柔軟性を企業に与える戦略であり、APIは様々なユースケースに対応しなければ、最大の利益をもたらすことはできません。そのユースケースとは以下の通りです:

公開API

公開APIは、外部との連携を促します。社外のデベロッパーでも、利用したければ誰でも利用することができ、公開APIにより、企業は顧客向けの新しいエコシステムに参入することができます。この種のレガシー・モダナイゼーションにより、企業は他の手段では通常アクセスできない市場に参入できるようになります。

パートナーAPI

パートナーAPIは、特定のビジネスパートナーに公開されています。この種のレガシー・モダナイゼーションは、企業間のデータ交換に使用され、顧客体験を向上させることができます。例としては、企業がAPIを使用して、サードパーティの製品とサービスを自社のシステムに統合するという「垂直統合」が挙げられ、企業が提供するコアサービスの増強を目的としています。


APIで旧式のシステムをモダナイゼーションすることで、企業の競争力は高まります。APIは、システムの将来性を保証するものであり、企業が戦略的目標を達成するために、さまざまなユースケースで再利用できるようにシステムを開放します。

Integrate.ioについて

Integrate.ioは、APIの構築、変換、管理をサポートするAPI管理サービスを提供しています。既存のデータベースを使用して、数分で完全に機能する独自のREST APIを構築することができます。つまり、午後にはレガシーシステムの統合を完了させることができ、より多くの時間をビジネスの運営に充てることができるということです。Integrate.ioで自身のビジネステクノロジーのモダナイゼーションが、かつてないほど簡単になりますよ!

すでにSOAP Webサービスを使用している場合、Integrate.ioは、より柔軟で管理が簡単な新しいRESTful APIへのアップグレードをサポートします。また、一度APIを作成すれば、Integrate.ioがそれを維持し、必要に応じてより多くの機能の追加ができます。
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