データ量が雪だるま式に増加する中、効率的なデータガバナンスの必要性が高まっています。最近では、データ管理にクラウドサービスプロバイダーを利用する企業が増えています。そうした中で、データ統合、データストレージ、データアナリティクスを管理する上で、データ・アズ・ア・サービス(DaaS)と呼ばれるサービスが不可欠になっています。 

この記事では、DaaSとは何か、そしてDaaSがビッグデータの扱い安さとアクセスのしやすさをリアルタイムに向上させるためにどのように役立つのかを詳しく見ていきます。

Table of Contents

  1. Data as a Serviceの定義
  2. DaaSのユースケース
  3. Data as a Serviceの5つのメリット
  4. DaaSをはじめるには?
  5. 競争優位性を得るためのクラウドサービス

Data as a Serviceの定義

では、Data as a Serviceとは何でしょうか?基本的には、データセット、データストレージ、処理、アナリティクスといったサービスを提供するためのクラウドベースのデータマネジメント戦略です。すなわち、SaaS(Software as a Service)と同様に、オンプレミスではなくネットワーク上でアプリケーションを実行するクラウド・コンピューティング戦略のことです。DaaSでは、SaaSと同様に、ソフトウェアをローカルにインストールして管理する必要がありません。 

Related reading: How to Transition to the Cloud – the Basics

DaaSのユースケース

Data as a Serviceには様々なユースケースがありますが、以下に挙げる3つのユースケースはその一例に過ぎません。

ベンチマーク

DaaSは、自社のパフォーマンスを他社と比較するための貴重なツールです。Data as a Serviceでは、グローバルなデータにアクセスし、財務実績や離職率などの属性をパーセンタイルに分類して簡単にベンチマークすることができます。

ビジネスインテリジェンス

社内のユーザーにとって、DaaSは、データの標準化、データソースの統一、分析の自動化を合理化することで、ビジネス・インテリジェンスを促進します。データサイエンティストは、リアルタイムの情報にアクセスすることで、変換や統合処をダイナミックに実行し、得られたインサイトを意思決定の改善に役立てることができます。

データマーケットプレイス

データマーケットプレイスは、DaaSのもう一つの使用例です。データマーケットプレイスは、ユーザーがデータを売買できるプラットフォームです。データ・マーケットプレイスでは、ビジネス・インテリジェンス・プラットフォームからの人口統計データや、顧客関係管理(CRM)システムからの消費者データなど、あらゆる種類のデータをやり取りすることができます。これらのデータを迅速に売買できることは、データサイエンティストにとって貴重な財産です。

Data as a Serviceの5つのメリット

SaaSのビジネスモデルは10年以上前から存在していましたが、最近になって企業がより広範に採用するようになりました。その理由はこれまでクラウド・コンピューティング・サービスが、大容量のデータを扱うようには設計されておらず、アプリケーションのホスティングや基本的なデータの保存に適していたからです。帯域幅が限られていた時代には、クラウドで大規模なデータセットを処理することは困難でした。 

しかし、価格効率の高いクラウドストレージと帯域幅が開発されたことで、DaaSは他のSaaSサービスと同様に有益な、ユーザーフレンドリーで便利なソリューションとなりました。

Related reading: クラウドデータマネジメントガイド: ソリューション & ベストプラクティス

DaaSのメリット:

コストの最適化: DaaSモデルはコスト効率に優れています。DaaSの柔軟な価格設定により、企業はデータ・ワークロードに正確な量のリソースを割り当てることができ、ニーズの変化に応じてリソースの割り当てを簡単に増減することができます。さらに、必要なのはインターネットへの接続だけです。DaaSモデルでは、クラウド事業者のサービスを利用できるため、コンピュータやサーバなどの高価な設備を導入する必要がありません。

よりアクセスしやすいデータ: DaaSソリューションは、複雑なデータをより多くの人が利用できるようにすることで、組織の情報サイロを減らすことができます。チームでデータを共有し、より良い意思決定を行うことができます。

改良されたビジネス・インテリジェンス: 重要なデータに迅速かつ容易にアクセスできるため、直感や勘ではなく、正しいデータに基づいて意思決定を行うことができます。 

メンテナンスの自動化:DaaSプラットフォームは自動的にアップデートされるため、開発チームはより付加価値の高い活動に集中することができます。また、世界中のどこにいても、クラウドからデータにアクセスすることができます。

スタップをそれほど必要としない:DaaSプラットフォームを利用すれば、Daasプロバイダーがセットアップや管理を行なってくれるため、専門の人材を社内で育成する必要はありません。

DaaSをはじめるには?

DaaSは比較的新しいソリューションですが、その導入は非常に簡単です。初期設定と準備を済ませれば、DaaSモデルによって企業内のデータマネジメントに関連する作業の多くが不要になることがわかります。さらに、DaaSソリューションのシンプルさ(およびDaaSプロバイダーによる技術サポート)により、社内に専門家がいなくてもDaaSシステムを稼働させることができます。

DaaSを使い始めるには、以下のようなステップを踏みます。

  1. DaaSソリューションを選択。価格、信頼性、拡張性、柔軟性、統合性などを考慮し検討する。
  2. DaaSプラットフォームにサインアップし、アクティベーションを行う。
  3. データをDaaSプラットフォームに移行する。 
  4. DaaSのメリットを享受する。

Related reading: On-Premise vs. Cloud Data Warehouse

競争優位性を得るためのクラウドサービス

Daasのソリューションは拡張が容易で、柔軟性が高いため、プロセスの変更や適応、新しい取り組みを行うことができます。オンプレミスのデータソリューションと比較して、DaaSには簡単なセットアップから低コスト、高い信頼性まで、多くの利点があります。

すでにクラウドサービスを利用している企業でも、まだクラウドに移行していない企業でも、DaaSはクラウドが提供するスピード、信頼性、スケーラビリティを活用することのできる手段となります。Integrate.ioとクラウドベースのデータマネジメントの可能性について興味のある方はオンラインデモにお申し込みください。