APIエコシステムの重要な部分である「APIポータル」は、企業がAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を最大限に活用するのに非常に重要です。本記事では、APIポータルとその用途や機能、新しいAPIエコノミーとAPIの最適化を始める方法について詳しく見ていきます。

APIポータルとは

APIポータルは、APIプロバイダとAPIコンシューマとの間の橋渡し役であり、APIのライフサイクルの各段階で重要な情報の提供のために働きます。

つまりAPIポータルは、デベロッパーが企業のAPIにアクセスするための場所であり、App Storeやその他のアプリケーションストアのような、ユーザーがアプリをダウンロードして使うために行くことができる場所と考えることができます。

APIポータルによって、企業はクラウドやモバイルアプリで情報やデータをリアルタイムに共有することができます。APIがデベロッパーコミュニティに公開されれば、新規顧客へのアクセスが可能になり、新たな収益源を生み出すことができます。

ポータルは、APIプロバイダーが以下のようなことをできるようになる鍵を握っています:

  • 自社APIの公開
  • デベロッパーコミュニティのAPIに関する教育
  • ユーザーアクセスおよびオンボーディングの有効化
  • クライアントキーの生成

APIポータルで、APIコンシューマは以下のことができるようになります:

  • アプリケーションの登録
  • 認証情報のリセット
  • APIドキュメントの共有と対話
  • APIの使用方法やAPIの品質に関するフィードバックの提供
  • バグの報告

APIポータルは、ユーザーインターフェースが以下の操作を実行できるようにします:

  • APIディスカバリ:人気度やキーワードなどの要素からの適切なAPIの検索をサポート
  • APIパブリッシュ:APIプロバイダーがAPIを外部消費者に公開することを目的に実行され、APIの消費者教育のために、APIドキュメントやその他の情報と関連した補足的なコンテンツも公開
  • APIテスト:APIのテストドライブを行うことでAPIの機能を検証することが目標
  • APIサブスクリプション:APIコンシューマーがクライアントキーを生成するために行うすべてのステップと、認可されたAPIアクセスを取得するための補足的なステップが含まれる

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APIポータルとデベロッパーポータルの違い

デベロッパーポータル(デブポータル)とは、デベロッパーが使用するAPIの設定や管理に必要な技術情報にアクセスし整理するために、デベロッパーだけが利用するサイトです。

主なデブポータルの機能は以下の通りです:

  • API採用に関するデベロッパー同士の交流の場
  • 利用可能な全APIのリスト
  • APIのリファレンスドキュメント一式

デベポータルとAPIポータルの主な違いは、APIポータルは非デベロッパー向けに作られ、デベロッパーポータルは通常、開発チームによってのみ使われる点です。

APAポータルの利点

いいAPIポータルには以下のような利点があります:

導入の増加

オンボーディングや認証からAPIドキュメンテーションまで、APIポータルでユーザーがすべてを一箇所で設定し、ワークフローを効率化できるようになります。APIポータルでは、導入率とAPIの利用を促すために、すべてが1つの場所で設定されます。

さらに言えば、APIポータルを使うのに技術的なスキルは必要なく、誰でも使うことができるので、ユーザー数を増やすには最適です。

このように新規ユーザーが流入することで、ビジネス価値やAPI製品の投資対効果が高まります。

イノベーションの推進

もうお分かりだと思いますが、APIポータルは、技術者でないステークホルダーの参入のハードルを劇的に下げ、API製品の利用やインタラクションを可能にし、より効果的な連携を促します。

このエコシステム全体の多様性により、企業やAPIプロバイダーがさまざまな分野の専門家の専門知識を活用し、アプリケーション開発のすべての段階でユニークな視点やアイデアがもたらされます。

APIの成功度を追跡

API戦略の有効性を継続的にモニタリングすることは重要であり、実際、最近の研究では、いいAPIとそうでないAPIの間には、APIの成功度メトリクスがどれだけ不可欠であったかという点から、大きな違いがあることが分かりました。APIポータルで正確にモニタリングできる主要なメトリクスには、次のようなものがあります:

  • 直接・間接収益API利用率
  • ROI(投資収益率)
  • APIトラフィック
  • CLTV(顧客生涯価値)

デベロッパーに優しいAPIポータルの構築

ここでは、優れたAPIポータルを構築する際に留意すべきベストプラクティスをご紹介します:

  • 直感的なデザイン:可能な限りのデベロッパーエクスペリエンスの最適化が必要です。 最大の導入と使用を目指して、デベロッパーポータル用の、ユーザーに優しく直感的なインターフェースの作成を優先しましょう。
  • 学習曲線の短縮:学習曲線を短くし、アプリケーション開発を促すために、チュートリアルやウェビナーを多く取り入れましょう。デベロッパーポータルには、APIの機能や利点、基本的な概念や用語についての情報を掲載するとよいでしょう。
  • APIリファレンス:このセクションでは、すべてのエンドポイントが記録されます。複数の形式のテクノロジーおよび最も一般的なプログラミング言語でのAPIのクライアント使用を表現するといいでしょう。
  • 複数のサポートチャネル:よくある質問に答えるためのFAQセクションや、ユーザーが質問を送ることができるオンラインチャンネルを設けることをお勧めします。また、コミュニティ・フォーラムを設置することで、ユーザーが他のユーザーからより早く質問に答えられるようにすることもできます。
  • セルフサービス型サポートハブ:デベロッパーポータルは、デベロッパーがAPI発見や、APIキーの管理、その他多くのことを行うためのものです。APIポータルで、デベロッパーが登録と認証を済ませると、できるだけ少ない介入と権限でタスクを実行できるようにしたいものです。

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