ETL(抽出、変換、格納)プロセスは、企業のデータ統合において最も重要であり、最も大きな課題の1つでもあります。しかし、ローコードによるETLソリューションがあるとしたらどうでしょう?
ETLプラットフォームを使用する場合と、自分でコードを作る場合の違い:
- 自分でコードを作るには、プログラミングの経験が必要であり、作業に手間も時間もかかる。
- 自分でコードを作る場合、継続的なメンテナンスなどの考慮も必要。
- ETLのコードを自作する場合、パイプラインの拡張がしにくい可能性がある
- ETLプラットフォームで、ETLプロセスの簡素化や、Eコマース情報などのデータを統合するビッグデータパイプライの構築が簡単になる。
- すべての ETLプラットフォームが同じというわけではないが、Integrate.ioのような、迅速かつ安全にデータを統合するETLプラットフォームの使用が、ビジネスニーズにより適していると言える。
目次
- ETLとは
- ETLプラットフォームを利用するメリット
- 独自のコードを作る:解説
- ETLプラットフォーム vs 手動ETL:主な相違8点
- Integrate.ioのサポート方法
ETLとは
ETLとは、データの収集と合成を行うExtract(抽出)、Transform(変換)、Load(格納)のプロセスのことです。このプロセスは、様々なデータソースからデータを集め、BI分析に使用する単一のデータストアに処理します。
従来、ETLプロセスはハードコーディングされており、プログラマーは、ソースからのデータ抽出、分析に使用できる形式への変換、変換されたデータのデータウェアハウスなどの適切なターゲットシステムへの格納の命令を設定していました。
データをハードコーディングすると、継続的なメンテナンス、無効または不正確なデータ、データセットの混合機能の制限、柔軟性の欠如など多くの問題を引き起こし、一般的にはコストは高くなります。
そこで、Integrate.ioのようなプラットフォームでは、企業がデータ構造を拡張して高度なデータ分析を行う際に、こういった障害を取り除くローコードデータを導入しています。また、ELT(抽出、変換、格納)、 リバースETL、 超高速CDCなど、他のデータ統合手法の実行にもIntegrate.ioが使えます。
ETLプラットフォームを利用するメリット
「ローコード ETL」とは、ETLとデータ統合パイプラインをほぼ自動的に構築し、デベロッパーの入力をほとんど、あるいはまったく必要としないソフトウェアプラットフォームのことを指します。ローコードETLプラットフォームは、多くの場合クラウド上で動作し、通常はシンプルなドラッグ&ドロップ式のビジュアルインターフェースを備えており、ユーザーは企業に出入りする生データを簡単に理解できます。
ローコードツールによって、企業はETLプロセスを見直すだけでなく、データレイクやデータマートのような、より高度なデータ変換領域に移行することができます。
Integrate.ioのようなローコードプラットフォームは、データ品質を向上させ、Amazon RedshiftやMicrosoft Azureなどのデータウェアハウスへの移行の際に、異種データの混合を簡単にすることもできます。
独自のコードを作る:解説
「手動ETL」とは、従来のETLの実行方法のことで、1人または複数のETLデベロッパーの助けを借りながら自分でコードを作ることを指します。
手動ETLの開発には、以下のような幅広いスキルが必要です。
- 自分でコードを作る際の、要件の文書化およびETLプロセスの概要の説明
- ETLで行われるデータ抽出を作るためのモデルの作成
- 対象となるデータウェアハウスのアーキテクチャの策定
- ソースデータベースからデータウェアハウスに情報を転送するデータパイプラインの開発
- 自分でコードを作る際の、システムのテストや定期的な性能チェック
この場合も、意思決定のために大規模なデータセットに大きく依存する企業では、手動によるETLは非効率であることが証明されています。ETLパイプラインは、クリーンで、複雑でなく、柔軟であるべきです。
ETLプラットフォーム vs 手動ETL:主な相違点
では、ローコードETLと手動ETLを定義したところで、この2つの選択肢の主な違いについて説明します。
1. 使いやすさ
ETLのコードを自分で作ることは、経験豊富なデベロッパーであっても簡単な作業ではありません。上述したように、ETLの開発には、多くの異なるデータサイエンスとデータ分析のスキル、そして一つまたは複数の複雑なプログラミング言語の深い知識が必要です。
ローコードETLプラットフォームは、デザイン上、手動で作られたコードベースよりもはるかに使いやすくなっています。ETLのデータフローを視覚的に表現する直感的なユーザーインターフェースにより、技術者でない社員でもETLプロセスのデザインと実行、データモデルの作成が可能です。
2. メンテナンス
端的に言うと、 ETLのコードなんて手作業で管理するものじゃありません。
①プログラミング言語の問題があります。ETLのコードは、Java、SQL、Python、Apache Pig、またはその他多くの代替言語で作られている可能性があります。
②ETLコードが古かったり、メンテナンスが不十分であったりすると、コードベースを始めようとする人にとっては大きな頭痛の種となります。
一方、ローコードETLプラットフォームでは、メンテナンスが容易であるため、状況は大きく異なります。例えば、Integrate.ioで変更を加えるためにコンピュータサイエンスの学位を取得する必要はなく、ドラッグ&ドロップの分かりやすいユーザーインターフェースを使用するだけでよいのです。
3.出来栄え
ETLを自分でコーディングすることは、出来栄えの最適化という点では大きなメリットがあります。ETLのプロセスを熟知した専門のデータエンジニアがいれば、ETLのプロセスをできるだけスムーズに実行できるように最適化することができます。
ETL開発の専門家を見つけることも、その専門家をトレーニングすることも、両方困難であり、時間もかかります。もし、そのような人材が既にいない場合は、ローコードETLプラットフォームを使用することで、一般的なETLデベロッパーよりも高品質なコードを生成することができるかもしれません。
例えば、Integrate.ioでは、当社のローコードETLプラットフォームが、自社のコードベースよりも2倍速く動作するコードを生成したと報告したユーザーもいます。
4. 組織
ETLのコードを自分で作る場合、すべてきちんと整頓されていなければいけません。例えば、きちんと整えられたログを生成し、例外やエラーを処理し、よく整理された1つのレポジトリにすべて保存されなければいけません。
ローコードETLプラットフォームは、これらの懸念事項をすべて解消してくれます。ETLツールを使用すると、さまざまなデータの流れを視覚的に表現して管理することができ、これにより、チーム全員がコードを理解できなくても、機能に関する全体像と、より詳細な情報を把握できます。また、ETLツールは、同じコードを何度も作り直すことなくロジックを再利用し、データフロー内のコンポーネント間の依存関係を制御する方法でジョブを簡単にスケジューリングできます。
5.拡張性
手動で作成したETLコードは、使用するフレームワークによって拡張性があるかどうかが決まります。しかし、ローコードETLプラットフォームもフレームワークに依存しているため、Hadoop、Spark、その他のオープンソースや商用ソリューションのいずれであっても、同じことが言えます。
いくら予算があっても、1台のマシンでメモリやCPUを増設するとなると、どうしてもシリコンの上限があります。これは必然的に問題を引き起こすことになりますので、自分でETLをコーディングするにしても、ローコードのETLプラットフォームを使うにしても、スケールアウトできることを確認してください。
6. ワークフロー管理
ワークフローのデザインと管理は、ETLプロセスの重要な部分です。多くのデベロッパーはワークフローを自分でコーディングしていますが、これには多大な管理や維持が必要です。ワークフロー管理のフレームワークを使うのがより良い選択肢ですが、この選択肢でさえ、手動でのコーディングが若干必要です。
ETLプラットフォームは、通常ポイント&クリックの簡単なインターフェースで、ずっと使いやすいワークフロー管理をもたらします。開発とメンテナンスがよりシンプルになれば、フレームワークの管理は必要なくなります。
7. コスト
独自のETLコードを作っている場合、ETLデベロッパーの雇用は絶対に必要です。求人検索マーケットプレイスZipRecruiterによると、米国におけるETLデベロッパーの平均フルタイム給与は109.881ドル以上であり、これは多くの企業が負担できない出費です。
手動でETLを開発する場合、追加費用が発生する場合としない場合があり、HadoopやSparkのような無料のオープンソースフレームワークを使用すれば、費用を最低限に抑えることができます。
ローコードの ETLプラットフォームとなると、コストは様々です。Integrate.ioのETLデータ統合プラットフォームは、ETLコストをデベロッパーの給与の最低ラインよりも低く抑えています。それは、他のETLプラットフォームとは異なり、消費するデータ量ではなく、使用するデータ統合の数に対して支払うからであり、この革新的な価格モデルは、長い目で見ればかなりの節約に繋がります。
8. 柔軟性
柔軟性を求めるのであれば、独自のETLをコーディングすることが有効な手段です。手動によるETL開発は、シンプルなユーザーインターフェースを持つETLプラットフォームの使用と比べて、複雑な変換や独自のアルゴリズムを作ることができます。ETLワークフローがこのようなニッチなデータ処理を必要とする場合、柔軟性は単なるメリットではなく、絶対に必要なものと言えます。
ただ、ローコードETLプラットフォームで独自のコードを作ることができれば、柔軟性のメリットも得られますが、プラットフォームによっては、ローコードETLソリューションでカスタムデータ操作を実行できる場合とできない場合があります。
Integrate.ioのサポート方法
Integrate.ioのような ETLプラットフォームを使用することで、独自のコードを作る手間を省くことができます。そのディープな機能により、異種ソースからデータウェアハウスやデータレイクなどの最終目的地にデータを転送し、企業内の意思決定クオリティを向上させるBI(ビジネスインテリジェンス)を生成することができます。
Integrate.ioのシンプルでクラウドベースのドラッグ&ドロップインターフェースは、データ統合を効率化します。ゼロから独自のコードを作る代わりに、すぐに使える何百もの統合機能から選んで、データパイプラインの構築が可能です。
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